たてぃ

1944 独ソ・エストニア戦線のたてぃのレビュー・感想・評価

1944 独ソ・エストニア戦線(2015年製作の映画)
4.4
第二次世界大戦時においてドイツ側で戦ったエストニア人、ソ連側で戦ったエストニア人の二人が主人公の話…

エストニアってどこ?って思う方いらっしゃるかもしれませんが、フィンランドの真南でロシアの西で、さらに西へ進むとラトビア→リトアニア→ポーランド→ドイツという位置にあります。1940年にソ連に併合されるも翌年ドイツが侵入&支配、作品では1944年に起きた出来事が描かれてます。

・ドイツ側で戦う男:自分のせいで両親がシベリアの収容所へ送られたことに責任を感じ、戦中はナチスの武装親衛隊のエストニア師団として戦う
・ソ連側で戦う男:エストニアの軍人と職につくも、ソ連が攻めてきた際に無抵抗で侵入を許したことに責任を感じ、戦中はソ連の赤軍兵士として戦う

こういう物語だと、勝った側(ソ連)が善、負けた側(ドイツ)が悪として描かれがちだが、当作品では(ほぼ)公平に描かれているのが評価できます…またいずれの主人公は国のために戦っているとはいえ、ナチスやスターリンのソ連への忠誠心がほとんどないこともこの作品の良さを表しているかもしれません。


第二次世界大戦で同じ国の人同士で戦うなんて話があまり聞いたことなかった(イタリアでのパルチザンvsファシスト残党くらい?)ので新鮮でもあり、内容も含めて本当に良い作品でした…
たてぃ

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