月うさぎ

バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3の月うさぎのレビュー・感想・評価

5.0
3部作の鏡!1&2を下敷きにラストのおちまできれいにまとめた素晴らしい脚本。
1・2・3と見どころが違うところも決してマンネリにならないポイントかも。
1はアイディアに優れ、ハラハラと笑いのネタのバランスが最高でした。
2はスピード感とディテールへの徹底的なこだわり。遊び感覚が見もの。
そして3はストーリーが素晴らしい。監督の趣味に走った映画愛、SF愛が炸裂。

3作目ともなれば観客はオールファンでしょう。2と3を同時に撮影したことは当時としてとても珍しい試みで、人気作の自信がなければできない冒険でした。2をみて3の公開までの半年が待ち遠しい事といったらなかったです。

タイムマシーン・デロリアンで過去や未来へ行ったり来たり、そしていつも戻ってくるのはあの時計台。

PART3の時は1885年。シリーズ1の映画公開の100年前、西部開拓時代のアメリカが舞台
(ヒルバレーの町は北カリフォルニアのどこか、という事です)
当然、西部劇のパロディーが仕掛けられていて楽しい。この頃は楽しいものを楽しいと純粋に思えてよかったな。
ドクが主人公になっちゃったよ。あらら。しかもラブロマンス?という驚き。
大人気のマイケルを脇役にしちゃうの?というところも大胆でしたね。

あいかわらず、なんちゃってな部分も多いです。
マーティ、ゲームでピストルの腕前を磨いたというのはまだ許すけど、いきなり馬に乗れるのはなぜだい?
デロリアンは空を飛べるように改造したはずなのだが…?とか
なぜここに熊がいるのだ?とか。
まあ。気にしない。笑えてカッコ良ければいいのだ。

そしてドクのマーティーに語る言葉もステキです。
It means your future hasn't been written yet. No one's has.
Your future is whatever you make it. So make it a good one, both of you.
未来は君たちが作るんだ。

そうですね。よい未来を作らないとね。

この映画は観て楽しく、観終わって思い出に残り、晴れ晴れとした気持ちになれます。
そしてスクリーンの中の彼らはいつまでもそこでリアルに生きています。
幸せなことに、私達はタイムマシーンがなくても彼らのいた過去にいつでも戻ることができるのです。
映画って本当に素晴らしいものですね〜
(誰かのマネですが)


ところで、西部劇って日本では明治時代のあたりの設定なのですね…。なんとなく、もっと昔な気がしていました。(だって野蛮じゃないですか?!)
そしてジュール・ベルヌは1828年生まれ。江戸時代です。そんな昔の人!
それで月へ行っちゃう話を書いてたのか!!!
月うさぎ

月うさぎ