ノラネコの呑んで観るシネマ

みつばちマーヤの大冒険のノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

みつばちマーヤの大冒険(2014年製作の映画)
4.2
私の世代にとっては懐かしいタイトル。
原作の生まれたドイツで作られたCGアニメなんだけど、キャラデザは過去のリメイクと同様に最初の日本製TVアニメを踏襲していて入りやすい。
基本子供向けの明るくカラフルな世界観なれど、テーマはかなり硬派。
ここでも描かれるのは、寛容と多様性。
物語の縦軸は「役割」に縛られたミツバチの社会のはみ出し者、マーヤのありのままの自分の居場所を探す葛藤。
横軸はちょいメルケルっぽい女王蜂の政策を巡る追い落としの陰謀とスズメバチとの戦争の危機。
勿論ファンタジーのオブラートに包まれて生々しくはないのだが、この世界で暮らす誰もが幸せでいるために大切なこと、考えるべきことは何かはしっかり伝わる。
大人たちの不寛容を、子供たちの曇りなき眼が払拭する展開は痛快。
もっと注目されていい快作だ。
ブログ記事:
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