りりー

シュガー・ラッシュ:オンラインのりりーのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

(観た映画の感想を書いておかないと、年末に内容が思い出せないとあらためて思ったので、再開しようと思います。続くかわからないけれど!)

ディズニー映画で、ここまで依存について描いてくるとは思わなかった。どういった関係においても依存は発生し得るので、ラルフのヴァネロペへの依存心とそれゆえに起こる一連のトラブルは、友人同士はもちろん、親子や恋人などのさまざまな対人関係における教訓として観ることができるだろう。
相手の人間関係を破壊するほどに関係がこじれてしまったら、もう縁を切る以外に解決策はない。しかしディズニーがそうも世知辛い結末を選ぶはずはなく、ラルフは世界を巻き込んだ騒動の末に自身の問題と向き合い、新天地へ旅立つヴァネロペを快く送り出してみせる。彼はこれまでヴァネロペと過ごしていた時間を他の趣味で埋め、二人は電話で近況を話し合う。たとえば『スタンド・バイ・ミー』のように、どれだけ親密でも疎遠になってしまう結末だってあり得たと思う。いや、いずれはそうなるのかもしれない。それでも映画の結末として、違う土地にいてもお互いを思い合う二人を選んだのは、製作陣がラルフとヴァネロペに希望を託しているからだろう。違う立場にあっても、違う価値観を持っていても、違う夢を見ていても、わたしたちは親友でいられるはずなのだ。二人の関係は少し変わったかもしれない。けれどこれは、間違いなくハッピーエンドなのである。

ああそうだ、突然のベビー・グルート登場と、血気盛んなプリンセスたちには心が踊りました。
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