Tai

シュガー・ラッシュ:オンラインのTaiのレビュー・感想・評価

4.3
アーケードからインターネットへ!
名コンビによる新たで広大な世界の珍道中‼︎

これは好きです。
前作より好きです。
でも、前作あってこそなので、前作をより好きになりました。
「トイ・ストーリー」シリーズにしろ、続編を駄作にしないのは近年のディズニーの本当に素晴らしいところだと思います。
(90年代の続編達は…まああの辺は劇場公開でなくてビデオ作品だった訳で…いや、しかし…モニョモニョ)

6年経ての続編ですね!
前作をレビューしていなかったので、久しぶりに観ようーと思って近所GEOに行ったところ7本中全部借りられている‼︎‼︎
やはりディズニー。注目度が高いですね( ´ ▽ ` )
ちゃんと復習はできなかったものの、大体は覚えていたので十分に楽しめましたよ!

短編無かったのは残念でしたが‼︎

前作の舞台はとあるゲームセンター。
アーケード内のキャラクター達が実は電源ケーブルを伝って繋がっていて、閉店後はオフの世界を楽しんでいた彼らですが、主人公ラルフがいらんことして大問題となりヒロイン・ヴァネロペとなんやかんやしましたよというお話。
今回はヴァネロペの住むレースゲーム「シュガー・ラッシュ」のハンドルが物理的にクラッシュしてしまったので、お店で新たに導入されたWi-fiを伝って2人がお買い物に行きましょうという感じです。

電脳世界の映像化は「サマーウォーズ」「レディ・プレイヤー1」と観てきましたが、システム的なところを可視化するというのは面白いですね。
光速で処理されていることひとつひとつに注目すると、データの世界だって人間味が溢れてくる!
検索エンジンもお礼を言われたいというのはツボでした。
いつも何も言わずに立ち去ってしまって申し訳ない!

そしてディズニーも大手。
自他共に様々な実在する企業やキャラクターが出るわ出るわで、画面のどこを観ていたらいいんだか、ラルフ達同様にお上りさん状態でした。
オンライン・ゲームだけでなく、インターネットの世界全般を表現していただけに、コンテンツが多すぎてお祭り騒ぎですね。
予告編でディズニープリンセス達は出ていましたが、アベンジャーズ関係の出演もあるとか!
スタン・リー氏の出演には驚き半分切なさ半分でしたね。

プリンセスのシーンは予告編同様面白かったです。
もっと観ていたい!
しかし、突然のヴァネロペが侵入したことで警戒するのはわかるのですが、運命のガラスの靴を叩き割って突きつけるシンデレラは如何なものかと(笑
みんなが何かしら武器的なものを構えている中に素手でグー握ってるアナは激カワでした(о´∀`о)

あともうシャンク姐さんがクールビューティすぎ‼︎
ディズニーのキャラクターでいるのがもったいない!
※ディズニーをディスってる訳ではありません
むしろ「アリータ」の世界にいそうなくらいの雰囲気でした。

見た目や設定的なものだけでも大分楽しめるであろう作品でしたが、肝心な物語については…
前述しましたが私は好きです!
この良かったと思う点がネタバレしないと語れそうにないので、下の方で長々と書いていきたいと思います。
前作観てない方は、観てなくてもまあまあ楽しめるでしょうが、ここは是非観てから劇場へ!





以下ネタバレありの感想(主にラストについて語っちゃいます)










ラストは正直なところ賛否両論だとおもいます。
鑑賞後に考えてみたら、ある意味「ノートルダムの鐘」のラストみたいだなーと。
子供の頃に観た当時は不満だらけなラストでした。
「カジモドとエスメラルダ結ばれないんかい‼︎」「結局、男は顔なのか!」なんて(笑
そもそもカジモドの最初の願いは〝僕も町のみんなと一緒に陽のあたる生活をしたい〟というものだったので、それが叶ったということは理解できても不満だらけのエンディングでした。
今作では新鮮さを求めたヴァネロペが新たな世界を見つけ、馴れ合いを求めたラルフは元の生活に戻るという湘南乃風「純恋歌」の一節のような男女観で別々の生活となります。
しかし、カジモドのラストと違い、ラルフに対して不満に思わなかったのは、考えるに〝2人の気持ちが、しっかりと通じ合っている〟ということだと思います。
ヴァネロペをどこぞのイケメンにとられた訳ではありませんしね(笑
ディズニー内でも全ての物語がプリンセスが素敵な王子様と結ばれて締めくくるという概念は既に過去のものであって、近年は様々な物語とラストが用意されてきました。
今作もやはり例外ではなくインターネットのような多様性ある世界で、近年の人間関係の多様性を表現するにはこの上なく良い終わり方だったのではないかなーと思います。
これまで寂しさの化身のような存在だったラルフに、やっとできた親友だからとヴァネロペにベッタリ過ぎるというのも成長しなくてはならない点であったし、ヴァネロペもシュガーラッシュ内では浮いた存在なとこがあったので、刺激的なゲームに出会えたというのは嬉しいことかなと。
人気が低迷しない限りはアップグレードされ続けるオンラインゲームなんてヴァネロペにぴったりですしね!

変わらないものなんて無い。
それはとても寂しいことであるけれど、受け入れることもまた喜びなのだというのが、消え行くラルフ集合体に見せた彼の表情によく表れていたように思いました。
その1つの答えにたどり着けたという彼の成長が何だかんだとても嬉しかったですね。
…まあ、あんな増殖した依存心むき出しの自分を客観的に見せられたら誰もが悟りを開けそうですが(笑


要するに今作で2人は長距離恋愛になったということでOKですよね?
ヴァネロペもプリンセスになったことだし。
また6年後とかに更なる続編を期待してます!
その時はデータのがどうなっているのか、また、それを作品にどう落とし込むのか。
考えると今から楽しみですね(*´꒳`*)
Tai

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