あきしげ

ニック/NICK ハードペインのあきしげのレビュー・感想・評価

ニック/NICK ハードペイン(2015年製作の映画)
3.0
ニック、シリーズで最大の苦痛を受ける。

良かった点。

・感情をむき出しにするニック
・シリアスに染まった相棒のヤルチン
・ドイツの人気歌手が悪役

悪かった点。

・前後編の前編だから物足りない
・フィラトは影響力があるのにあのザマ
・相変わらずニックは強引な力業

シリーズ三作目になっていよいよ完結が近い。
テレビドラマからの実写化にしては長い。
豪華なスペシャルドラマと言えます。

今回は『96時間』のような展開。
しかし、ニックは無敵ではありません。
特殊部隊出身でもできない事があります。
弱みを握られると何もできません。
リアルタイムで玉を握られている感じです。

そんなニックは本作で冒頭からフラグを立てる。
あまりにも鮮やかすぎるフラグでした。
ストレートすぎるけど逆に良かったのだろう。

難しい事をしないのが本作のルール。
ニックは大暴れしそうとでしない。
相棒はスマートな立ち回りなようで違う。
悪役は冷酷非道なようで意外にも慎重。

とにかく、本シリーズは王道だが少し外している。
限られた予算と期間で製作しているのが分かる。
そこから見え隠れする製作側の創意工夫。
劇場レベルじゃないが、作品としては及第点。

本作にはドイツの人気歌手ヘレーネ・フィッシャーが鮮やかに登場します。
しかも、悪役としてクールに立ち回る。
セリフは少なくても伝わってくる境遇に説得力あり。

ただ、本作は前後編の前編となる。
クライマックスはクライマックスではない。
面白くなるところで終了してしまいます。

それでも本作の面白さは及第点。
土台がしっかりしているからこそ。
後編がどうなるのか期待ができます。
あきしげ

あきしげ