群青

ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK‐The Touring Yearsの群青のレビュー・感想・評価

3.2
ビートルズの個人的な熱の具合は公式アルバム+赤青盤は聞いてますよ、という具合。流石にアンソロジーとかには手が出せていません。
しかしそれでも彼らの紡いだ音楽が現代でも通用するし50年以上前にこれだけロックを掘り起こしていたんだと思うと、そりゃ確かにすげえよな、と思わざるを得ない。

特にレコーディングメインになってからのアルバムは凄まじい。ホワイト・アルバムなんてマジでこれ1枚だけであらゆるロックを聴けるから他のバンドの曲なんていい、と言っても差し支えないほどのないようになっている。
あれもこれもビートルズのアレだと繋がるのがビートルズの恐ろしいところだと思います。

個人的には聴き始めはキャリア前半の曲が好きだった。キャッチーだし。
今のお気に入りはStrawberry Fields Forever とかA Day In The Lifeが好き。見事にジョンの曲笑 いや、ポールの曲も最高ですよ、、Yesterdayとか普通に最高だし。普通と書くのもおこがましいほどの名曲だけど笑
アルバム単位はリボルバー。次点でホワイト・アルバムかな。


作品の話に入ると、ビートルズがライブツアーをしていた頃に焦点を当てたドキュメンタリー。
いやバンドなんだから曲作ったらツアー行くでしょ、と思うかもしれないがビートルズはそうではなかったのだ。

ビートルズという社会現象にまで発展した彼らのライブをちゃんと観に来ている人はいなかった、とビートルズたちが感じてしまうほどだったのだ。
アイコンに化された彼らは、本人たちが述懐しているようにサーカスの見せ物。曲は聞こえず黄色い声援のみ。
そりゃ曲作ってやってんのに聞いてもらえなかったらしんどいよなあ。
しかも外に出ればファンだらけ。
迂闊に外を楽しむこともできない。
日本公演なんてその最たるもの。というか日本公演も理由の一つだったんじゃないかと思える。


そんなビートルズがまだ無邪気だった頃までを中心に描いている。
他のビートルズ作品を観れていないためファンでも面白いか?と聞かれると微妙な感じがする。
そういうファンなら知っていることだらけかと思われるので、新鮮味はないかもしれない。
しかし、純粋にライブを楽しんでいた時のビートルズは本当に楽しそう。後半の観客への失望ばっかりフォーカスされてしまうけど…

あとロン・ハワード監督らしさも特に感じられず。
とりあえずビートルズを知る、という入門にはいいかもしれない。

ラストもライブを描くドキュメンタリーだからこそライブで締める。ニクイ演出。

Disney+のゲットバックも観ないと!
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