No.3345
『カオスなキャスティングが予期せぬ怖さを増長する』
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山城新伍、宮本信子、NOKKO、黒田福美、そして古舘伊知郎と、かなりカオスで面白い5人が主要人物です。
特に、本格的な「役者」としての出演作が、本作1本しかないNOKKOさんの演技は激レアです。
また、古館さん(当時34歳)は何だかあどけなさまで感じて、しかもこの頃からツン顔で思わず笑ってしまうw
さらにここに、宮本信子さんの夫・伊丹十三監督まで出てきます。
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今では世界的な巨匠となった黒沢清監督ですが、ピンク映画から監督生活をスタートし、本作が初のメジャー作品です。
本作はディレクターズ・カンパニーの企画、伊丹十三さんが製作総指揮ということで、かなり気合が入っています。
(その後いろいろあって、ビデオは絶版、DVD化もされていないのは残念ですね・・・)
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しかし、とにかく、気合は感じられます。
黒沢映画にはシャープでスタイリッシュな演出、演者もスマート、みたいなイメージ(が僕にはあるのですが)、この映画ではとにかく演者が叫びまくり、逃げまくります。
ゴア描写もけっこう容赦がない。
ハリウッドにおける特殊メイクの巨匠、ディック・スミスが本作を担当したこともあって、ビジュアルは今見ても強烈です。