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地獄に堕ちた野郎どものblacknessfallのレビュー・感想・評価

地獄に堕ちた野郎ども(2015年製作の映画)
3.5
ピストルズ、クラッシュに比べで極めて知名度が低いという煽り文句、全然ピンとこないよ。
だってパンクスは一度はベレー帽かぶるじゃないですか。そしてその時、みんな迷うじゃないですか?ジョニー・ロットン(ピストルズ)の黒ベレーにすっか?キャプテン・センシブル(ダムド)の赤ベレーにすっか?なのでこの知名度低いってのは一般的なロックファンに取ってということになるのかな、と。

擦れたマニアなんで影響力のわりに知名度がない初期パンと言うとならTHE ADVERTSやTHE BOYSだろうにと思ってしまう笑
とは言えThe Damnedはピストルズのセンショーナリズムやクラッシュのような政治色もないのでインパクトは弱かったのかも、当時のパンクという意味では。デストロイもアンチ・ガバメントをわかりやすいパンクな姿勢で打ち出すバンドではなかった。トッポイ兄ちゃん達がセンスのあるソリッドなロックをやってる赴きが強い。思想性よりブラックユーモアや不良性感度が高い。

そんな当時の意味でのパンクからちょっと浮いてたダムドだけどおれはピストルズやクラッシュより好きだよ。だから勿論、ベレー帽童貞は赤ベレーに捧げた笑
何気に世の中を一番舐めてる感じがするとこが好きだし、ニヒルでシニカルな歌詞、ハイセンスな楽曲、狂騒なパフォーマンス、純粋に音楽として三大パンクで一番楽しめる。
後のゴシック/ポジパン路線の美意識の高さも好き。オンタイムのパンクスから見ればあからさまに流行に乗った路線変更は噴飯物だったろうけど、おれは後追いなんで気にならないからねぇ笑 このゴス期のダムドは実はパンク期より影響力があると思う。特にドゥームとゴスを甘いポップセンスで絡めた楽曲で大ブレイクしたthe ghostはあからさまにゴス期のダムドを下敷きにしている。

そんなどの時期も大好きなダムドだけどまだ観たことはない。そして観るからにはオリジナルメンバーで観たいけど、本作を観ると楽曲の権利関係や何やらで人間関係に亀裂が入りまくり修復不可能な印象を受け、軽く絶望的な気持ちになった。ラット・スキャビーズのドラムがダムドで聴けないなんて😖(彼が一番バンドを憎んでた)。絶望が軽いのはオリジナルじゃないけどバンドが生きてるから笑
なんてことを初見の時に思って悲しんだけど、なんと今、オリジナルメンバーでツアーしてんだよね笑 何があるかわからんね、やはりお金かな?
動機もポテンシャルもパンクとしての正統性なぞどうでもいい、観たいから来日してくれ❗️赤いベレー帽で行くぜ😬💨
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