トラン・アン・ユンだから覚悟していたけど、まさかここまで何もないただ美しいだけの映画だとは。
男女が出会って結婚し、子どもが生まれ、また生まれ、子どもが死に、夫が死に、子どもが幼なじみと結婚しまたその子どもが生まれ、死に、生まれ、死に…の、ストーリーはその繰り返しのみ。
ただ、男女がみんな美しいのと、庭が美しいのと、花々が美しいのと部屋の調度が美しいのと、とにかくいろいろ美しいのであまり飽きなかった。
上流階級を描いているせいか、そこには労働や税金らしきものも政治色もなく、妬みや騙し合い、そういったものもない。
ただ美しいのみ。
そういえば、庭はいつもずっと夏の風景だった（冬はもちろん、春も秋もなかったようにみえた）。
