このレビューはネタバレを含みます
様々な種類の「暴力」について考察をしているような作品。
エログロなシーンは勿論、ソニック・ユースのノイズがかかった劇伴もあり、万人に薦められるエンタメではないが、示唆に富む映画ではある。
ポルノアニメ、ゲーム、ネットの拷問サイトに加え、本作は映画の暴力性についても語っている。ポルノアニメにどん引きしている一方で、実写の裸体の女性に興奮する観客がいるとしたら、本質的にそれは何が異なるのだろうか?カメラを向けて撮ることがはらむ暴力性は、ラストの拷問部屋の監視カメラにも象徴される。
アサイヤス監督作品は数本鑑賞していますが、氏の飽くなき探究心と幅広いジャンルには尊敬の念を抱きます。