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聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディアのAKANEのレビュー・感想・評価

3.6
「最初に歩けなくなり、次に食べられなくなり、目から血を流し、死ぬ。家族のなかから誰か選んで1人殺さないと、自分以外の家族全員が死ぬ。」頭を悩ますこと間違いなしのイギリス・アイルランドの超難解サイコホラー作品。名医であるコリン・ファレルと奇妙な少年を描いた本作はカンヌ映画祭での脚本賞をはじめ数々の賞を受賞。奇妙な人間関係、奇妙な夫婦の性生活、奇妙な発言、設定、カメラワーク、わたしたち観客は理解できないことだらけの世界に引きずり込まれてしまう。そしてその中でも注目すべきはバリー・コーガン。俳優としてはまだまだ無名なのに圧倒的な存在がすごい。スター性というと安っぽいので言い換えると本物感がやばい(語彙力)Wikipediaにも記載されるほど悪役が多いバリー・コーガンですが彼自身、実の母を薬物のオーバードーズで亡くし里親のもとで育ったという苦労人でもあります。今作と同じ年に公開された『ダンケルク』では好青年を演じていますが…気軽におすすめできるような映画ではないし、ジャンル的には胸糞映画になるとおもうので、自己責任でご鑑賞ください。娘役のラフィー・キャシディちゃんはめちゃかわいい!ニコール・キッドマン、久々に観た気がする。還暦前にはとてもじゃないけど見えないし、冷静で美しい彼女は作中の雰囲気に合っていて、とても良かったです。
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