このレビューはネタバレを含みます
冒頭、医者と少年の会話から始まる。どうやら医者の患者の息子であるとのこと。でもお互いの距離感からどこか正常ではない雰囲気が漂う。その医者の家へ少年を招き入れ、家族との関係値が出来てからというもの家族に乱れが生じていく....。
バリー・コーガンの不気味な怪演だけでも見る理由になる。が、勿論何回も見る作品じゃない。ずっと不穏な雰囲気が漂って、呼吸がしずらい映画と言ったら正しい説明になっているだろうか。
でもバリー・コーガンだけでなくコリン・ファレルも何処か普通とは逸脱した行動や価値観を持っている。息子にドーナツを無理やり食べさせるシーン、お皿やグラスをひたすら割るシーン、妻を見ての自慰行為。何が彼をそうさせてしまったのか、語られる場面はない。正常に見える人の異常性を少年というスパイスが肥大化させてしまったというのが映画の趣旨なのだろうか。まともじゃないのは君も一緒。