きのぴ

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディアのきのぴのレビュー・感想・評価

3.5
上品かつ不快極まりない映画。ウェッジウッドの高級皿にうんこが乗っている感じ、といえば大袈裟かもしれないけど、高尚さが人間の卑劣な部分を際立たせている作風はすごく面白かった。
夫婦役二人ももちろんだけど、バリー・コーガンの醸す雰囲気や言動の細微がとにかくすごい。不快感からだんだん畏怖の念に変わっていく不思議な感覚は、スティーブンたち一家の見え方や印象の変化とまさに対照的で、ゲテモノながらクセになりそうな後味だった。
きのぴ

きのぴ