映画通の人たちの中には、後味の悪い感じのたまらないのような映画を好んでみる人たちがいいっぱいいます。 この映画もその部類の映画で、ジャンルはサイコスリラー？サスペンス？といったところでしょう。
この映画を語るにあたって一番無視できないのは、なんといってもあの不気味な雰囲気を醸し出している音楽とカメラワークです。これは別にホラー映画ではありません。霊やゾンビやグロ描写が出てきたりはしません。しかし、作中に流れている音楽は完全にホラー映画のあれです。そしてカメラワークもすごく独特。カメラを固定しそこから少しずつズームしていったり、逆に徐々に画角が引いていくというカメラの使い方がとても多いです。それらが先ほども言った、ホラーチックな雰囲気を作ります。緊張感もそれなりにあり気づけば二時間たっていたという感じ。斬新な怖い映画を観たいという人にもお勧めします。
役者たちの演技も素晴らしかったです。今作では、コリン・ファレルとニコール・キッドマンが夫婦役で出演しています。どちらも信頼できる素晴らしい役者さんたちですね！それ以外の子役たちもかわいくて演技も素晴らしかったです。最近の子役は昔のと比べて質が高い気がします。
欠点を上げると、この映画はかなりスローペースに展開がされます。なのでそういう映画が苦手あるいはアクション物しか見たことないという人からすると、この映画はかなり退屈なものとなると思います。そしてネタバレはしたくありませんが少し言ってしまうと、ラストは結構胸糞悪くなります（グロくはない）。なのでそのあたりは多少覚悟しましょう。
しかし個人的には、ある程度技が出尽くしてしまった今の時代の、ほかのサスペンス映画と比べるとかなり満足させてくれた作品です。あまりホラー・ミステリーなどのジャンルを観る機会がない人にもお勧めできる作品だと思います。興味があったら是非見てください！
