このレビューはネタバレを含みます
あの日、あの人からもらった懐中時計から、回想は始まる。高校生だった泉は、自分の居場所をくれた教師の葉山に、恋をした。時を経てまた出会い、恋をし、やがて決別していく、というお話。
どうしても好き、どうしようもなく好き。
例え、自分にその気持ちが向かなかったとしても-。
こういう作風の作品を、わたしは好むようです。理解できないし、気持ち悪い。そういう意見もたくさんあるけれど、人の感情や恋愛なんて、そんなものだと思う。理解のできない感情や気持ちの悪さ、言葉にできない複雑なおもい、そういう人間らしさが、いっぱいいっぱい散りばめられている作品だと思う。
ちょっと長いけど、雨が降る日に、一生を注いでも忘れられない誰かを思い出してしまう時に観たくなる作品です。今回は2回目だった。
ただ、ゆずきの死を、あんなにさくっと組み込む理由はなんなのだろう、泉の立場と対比させるためだけに利用された感じがして、あのシーンだけはあまりいい気持ちにはならなかった、ので、。