ケンジモンデン

ラストレシピ 麒麟の舌の記憶のケンジモンデンのレビュー・感想・評価

4.2
原作未読。「料理の鉄人」の演出家が書いたんですね。
「おくりびと」の滝田監督最新作ってことで押さえておきましょう。
良かったです。


①林民夫脚本、極上のミステリー。

「永遠の0」「白ゆき姫殺人事件」「フィッシュストーリー」など、ミステリー要素を含んだストーリーに定評がある林民夫脚本ならではの伏線に伏線を張った展開。
前半少し入り込めずにいたんですが(後述)、現代と過去を行き来していく中で少しずつはまっていくパズルのピース。
2回3回とひっくり返されてみるみる伏線が繋がって最後には涙。たまりません。
こういうの大好き。まんまとやられた。
端折った感じもなく、しっかりと楽しめる2時間。


②主演二宮・西島の存在感。脇を固める俳優陣にも注目。

なかなか二宮くんが難しい役どころだったと思います。
周りを信頼できずにいる彼の最初のほうはどうもずっと仏頂面なので、
「なんでニノこんなに不機嫌なん?」と思うほど。
(あんまりこういう役どころ今までなかったし。。)
綾野剛とのやり取りのシーンは逆にすごくニノっぽくていいんですけど。
前半は個人的にそこに馴染めず。後半はよかったけども。

西島さんはその分、日頃のストイックさが垣間見れる演技でしたね!!
最初から最後まではまってた。主演。

西島さんの脇を固める助手の料理人2人がまた良かったなぁと思います。
一人はジャニーズJr.の西畑大吾。
二宮ファンを公言し続け、日清オイリオでニノとCM共演を果たすも、この映画では共演シーンは皆無という。笑
朝ドラも経験してるだけあって爽やかーな表情がよかったし、独房のシーンは一番の泣きどころでした。ほんとえぐかった。

さらに、もう一人の助手、中国人の楊さん役の兼松若人。
HPはじめ、キャスト欄に出てこないのほんとやめろ。泣
でもほんと、てっきり現地の人かと思いました。よかった。


③料理おいしそう。

もう一つの見どころは料理。
のっけのオムライスがふわっふわでおかわりお願いします!!
そのあとは嗜好品をふんだんに使った贅沢料理なので見た目で楽しむ。
と思ったら和朝食が地味に美味そう。。。

エンドロールに出てくる料理も楽しい。



まとめ

ネタバレなので多くは言えませんが、感じたのは「ひとりじゃない」ってこと。
どんなに孤独でも、その後ろにはきっと誰かいて、支えてくれている。
それを感じながらひとり劇場をあとにしました。




ぜひ大切なひとと観てください。涙