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ジグソウ:ソウ・レガシーのマーチのレビュー・感想・評価

ジグソウ:ソウ・レガシー(2017年製作の映画)
3.5
さあ、ゲームをしよう。

このレビューを見てしまったそこの君。

今から20秒以内にコメント欄にて、最近犯してしまった己の《罪》を告白するのだ。

真実だけが君を自由にする。

真実を告白しなければ、20秒後に頭上からムジョルニアが落下し、君を死へと至らしめるだろう。

うん?
それは『ソウ』ではなく『ソー』だって?
現在『マイティ・ソー バトルロイヤル』が絶賛公開中だって?

そんなことはどうでもいい。

〈生〉か〈死〉か…

Make your choice.
The choice is yours.



とまあ冗談はこれくらいにして、『ジグソウ:ソウ・レガシー』のレビューにそろそろ入りましょうかね。

それにしてもこの邦題、小池百合子東京都知事が付けたのかと思った…


*ネタバレはありませんが、出来れば観賞後に読むことをオススメします。


【下半期鑑賞映画寸評:2017】

《罪を告白せよ。
真実のみがお前らを自由にする。》

7年ぶりの続編にして、シリーズ8作目!
(リブートではなく、7作目の続きということでもないので、スピンオフ的な立ち位置の作品だと思って観た方がいいです。)

今回も例によって巧みに張り巡らされた伏線とトリックに驚かさせましたが、そんなことよりもシリーズとしての縦軸の掘り下げ方に「まだそんな引き出しがあったのか…」と思わず感心してしまいました。
そして邦題に付けられた〈レガシー〉の意味と行動原理を知った時、なんかちょっぴり泣けるんですよね〜😢 笑
(その辺はコメントのネタバレで書いておきます。)

泣ける理由はストーリー的な面の他にもあります。というのも、今作は今までのシリーズ7作品に多大なる敬意を払った作品であり、オマージュの数々がシリーズファンの感動ポイントを正確に捉えているため、「アレは何作目のあそこだ…コレはあのオマージュだ!」といった具合にサプライズセルフオマージュが沢山あるので、シリーズファンなら間違いなくその素晴らしさに泣きます😹 笑

まず、スペエリッグ兄弟(監督)が意識したと語っているのが1作目レベルまでスリラーの純度を高めること。今作は拷問ショーの様になっていた(それが魅力でもある)2〜7よりも1の様にサスペンススリラーの方に比重が高まっており、その所為でお馴染みのゴア全開拷問パートは若干抑え気味ではありますが、先読みの出来ない展開(ストーリー)の面白さから飽きが全くこないので、シリーズファンは勿論のこと、新規ファンも安心してシリーズ参戦できる初心者🔰大歓迎映画だと思います!!
(ただ、先程も言ったように全作を観ておけば泣けるほど楽しめるので、観ておくことをオススメします!)


[セルフオマージュ]
・鉄扉ガッシャーーーーン💥
(1作目のオマージュではあるが、今作では2回程出てくるそのオマージュシーンで誰が扉を閉めているのかに注目すると泣ける😭)

・トリック
(今作のトリックは1と2のトリックが合わさったかのような印象を受ける上、斬新で面白く、1ほどの衝撃は無いものの、それなりに楽しめます。)

・ジグソウ人形
(お馴染みのジグソウ人形ですが、今回は目が光る上に登場シーンでやたら盛大にためてくるので、シリーズファンは興奮すること必至でしょう。)

・ジグソウ/ジョン・クレイマー
(彼の登場シーンにもファン垂涎の盛大さと格好良さが感じられます。私は泣きそうになりました…笑 「彼は死んだはずじゃ…」と思っているそこのあなた! 今すぐ劇場へ!!笑)

・拷問器具の館
(シリーズを通して登場してきた奇っ怪な拷問器具の数々が、一堂に会する同窓会的なファン大興奮のシーンもあります!恐らく全作からそれぞれ出演(?)しています。笑)

・注射器💉
(2へのオマージュ)

・レーザーカッター首輪
(3で女医のリンに付けられていた鉄首輪と同じデザイン。これまたオマージュ。)

・遺体から発見された音声メモリ
(4でジグソウの遺体からカセットテープが出てきたことと通ずるオマージュ。)

・吊り下げられた死体
(7冒頭の公開処刑式ゲームを想起させるかの如く、集まる民衆たち。若干のオマージュ。)

・スタッフ
(ワンとワネルも製作総指揮に名を連ねていますし、音楽と編集はいつもの2人なので久しぶりの新作なのに全く違和感がありません。ただ編集は1〜7の様にスタイリッシュにシュパシュパ切り替わるタイプではなく、今風でありながら若干のソウらしさも感じられる新鮮な作りになっていました。)

・オープニング
(7年待ち侘びたファンなら例の曲と共に浮かび上がるタイトルで万感の思いに達することでしょう! “今この瞬間、俺はソウ最新作を劇場で観ているんだ!!”という事実を実感して、これまた泣けます。 笑)


ストーリー云々をレビューするとジグソウのゲームに参加させられる恐れがあるネタバレ厳禁なシリーズなのでこの辺で失礼しますが、昨今リブートやら過去作の何十年かぶりの続編が流行っている中で、スペエリッグ兄弟はソウという偉大なシリーズ過去7作品に多大な敬意と感謝を込めながら、新旧ファンが満足できる非常に優秀なカタチで新作を実現させたという点で大変素晴らしかったですし、ソウユニバースの掘り下げ甲斐のある余白の深さにはまた驚かされました。

皆さん是非、劇場で!!
(最前列は首が痛くなるのでご注意を。笑)



【p.s.】
下半期に突入しましたが、上半期鑑賞映画のレビューをまだ消化しきれていないため、下半期鑑賞映画も一部は寸評で投稿していきます。

いつもとは違い、極々短いレビューで投稿しています。暇があれば付け加える予定です。

従って、いつもの【映画情報】等もカットさせていただきます。

*詳しくは2017年7月3日に投稿している《『ローン・サバイバー』評》内の【p.s.】をご参照下さい。
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