りょう

サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~のりょうのレビュー・感想・評価

4.1
もしかしたらこの映画はイヤホンで見ることが一番臨場感もって観れる見方なのかもしれない。

インプラントした後に聞く音、「サウンドオブメタル」の不快感さはイヤホンの方が断然感情移入できるかもしれない。そして、ラストシーン、それを外した時の無音の世界が、この方がよっぽどいい、とすら思えてしまう…うまく伝えられなくて語弊のある表現でしたらすいません。

自分も高校、大学とバンドやっていて、しかも爆音のライブとかも見まくっていたので、このままだと耳が悪くなってしまうのではと思うくらい。突然耳が聞こえなくなってしまう怖さ。それを受け入れることって容易じゃないけど、それでルーベンみたいに取り戻したいって思うのが普通。

取り戻したいけど取り戻せないものって、何であってもつらい。それを受け入れて、その先どうするかを考えなきゃって思うだけど、なかなかできないんだよね。

もう取り戻せないバンド活動と、ルーとの生活。ルーが新しい生活を幸せに送っているなら、って受け入れるルーベン本当にすごい。そうやって人間前に進まなきゃ、辛いだけだ…ってことなのかな。失っても得るものがあるっていつも思っていたい。

ルーベンもルーも、施設のおじさんも本当に素晴らしい!ちょっととっつきにくい映画かと思ったけど、見てよかった!
りょう

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