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サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~のsoftmachineのレビュー・感想・評価

4.0
プライムに入ってたけど、いい音で観たくて(っていうのも皮肉だな)劇場にて鑑賞。
ノマドランドに続いてまたしても、アメリカ人の強靭な自己肯定力を思い知らされた映画。

耳が聞こえなくなったら何としてでも治して、普通の生活に戻ろうとするのが当たり前だと思っている私たちに「ありのままに生きる」という斜め上を行く考え方を強く投げかけてくる映画だった。
(知人はアメリカ人の夫との間に生まれた娘を「考え方の面で」アメリカ人として育てるために一家で渡米、今はその意味がわかる気がする。)

自分がもし同じ目に遭ったら、その時どうやって自分らしく生きていくか。映画を見ている間、主人公に憑依してひたすら考え込んでしまった。

子供と滑り台を叩きあって初めて打ち解けるシーンと、みんなでピアノに手を置いて音を感じるシーンには感涙。
しかしコミュニティはどこかしら類似しているのか、ミッドサマー色も感じる。

最後に出てくる恋人の父親がマチュー・アマルリックで最近、慰めの報酬を見返していたので、ギャップに驚いて笑ってしまった。

あと、知り合いにもいるけど、バンドマンは突発性難聴多いからホント気をつけたほうがいいよね。
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