🦻👋🥁
・あらすじ
ドラマーのルーベンは恋人ルーとロックバンドを組み、トレーラーハウスでアメリカ各地を巡りながらライブに明け暮れる日々を送っていた。しかしある日、ルーベンの耳がほとんど聞こえなくなってしまう。医師から回復の見込みはないと告げられた彼は自暴自棄に陥るが、ルーに勧められ、ろう者の支援コミュニティへの参加を決意する…。
凄く良い作品でした。タイトルがとても秀逸です。
この映画のテーマは「静寂とは」というところにあると感じました。
本作は、聴力を失って所謂"ろう者"になったルーベンが、その事実を受け入れ、向き合い、そして今後の人生をどう生きるのかを選択するというストーリーです。
一見重たい話で、実際そうなんですけど、本当に魅力がいっぱいで、画面に釘付けでした。
本作の魅力は、その過程に終始しない奥行きと、"静寂"という切り口から現代社会を捉えたメッセージ性にあると思いました。
もう一つこの映画の素晴らしかった所は、はっきりとした結末がない所です。
人生の一部を切り取ったような作風だからこそ、はっきり終わらせないことが効いていました。これからもルーベンの人生は続いていくわけですから。
ルーベンが聴力を失った事実を受け入れる過程を非常に繊細なトーンで描いていて、音が少ないからこその表情の変化だったり、そこでストーリーの輪郭を作っているのがとても良かったです。
凄く良い作品だったので、是非観てください👍
