AFI映画祭にて。
リズ・アーメッドがドラマーを演じオリヴィア・クックと共演。去年トロントでタイミング合わず見逃したやつ。
聴力を失ったドラマーの話。音を作り出すミュージシャンが聴力を失うっいうのはどれほど絶望的だろうと想像しながら見ていた。
原因は何だったのかは描かれていない。ドラマーのルーベンとその彼女でボーカル担当のルーを通して困難と向き合う姿をドキュメンタリータッチで描いてた。
大部分は第三者の聴覚だったが時おりルーベンの聴覚の音響になる。
聴力を失った人の聴覚ってどんなもんなのか正常に聞こえる人にわかるんだろうか?あのルーベンの聴覚の音響はどうやって作ったんだろう?想像なのか、何かに基づいて作り出したものなのか。
聴覚が正常であることは感謝すべきだけど、この映画で印象に残ったのはDeafコミュニティでの考え方。
彼らはハンディキャップだとは考えていない。だから治療も薦められることはない。もちろん治療費が高額である(保険適用外で4~5万ドルかかると言っていた)こともあるとは思うが、彼らはその静けさを大切にしているんだな。
物は考えようでポジティブにもネガティブにもなる。
ルーベンの態度を見ていてちょいちょいイラっとしてしまうこともあったが、突然のことで動転して絶望的になってしまうのも無理ないな。
聴覚が正常だった頃には考えもしなかった事に向き合っていくルーベンの姿、ラストは晴れやかな表情に見えた。
マチュー・アマルリックがルー(オリヴィア・クック)の父親役だった!