NAOKO

CYBORG009 CALL OF JUSTICE 第3章のNAOKOのネタバレレビュー・内容・結末

CYBORG009 CALL OF JUSTICE 第3章(2016年製作の映画)
2.7

このレビューはネタバレを含みます

3部作の中では一番見応えのある内容だったかな?

ジョー、ジェット、ハインリヒらが宇宙で任務遂行する所はとても良かった。
特にハインリヒの自己犠牲には胸を締め付けられた…。やはり004と002はどのバージョンでも男前です!


クオリティ最悪のCGも、宇宙の暗い&無重力という環境のせいか、ようやくかろうじて見れるものになっていた…。かろうじて、ですが。
今回は全体的に画面が暗かったので、1〜2章に比べCGの粗が目立ちにくかったと思う。アクションも良かった。

ただアクションとドラマのバランスにメリハリが無いのが非常に辛い。
ラスボス・エンペラーもダラダラと話すので、彼の良さが伝わるより前に眠くなってしまった…井上和彦なのに…。

とにかく説明台詞が長い!長い割に要点がハッキリしない!
さんざん捏ねくりまわして深みを出そうとして、その結果すごく浅い中途半端なものになってしまう。
『RE:CYBORG』の時ほどのブン投げ方はしていないけど、この辺は変わってないなぁ…と感じました。

あとは映像表現の面では、押井守やクリストファー・ノーランなどに影響を受けてるんだろうなーというのが結構明確に分かる。
それ自体は全然悪い事ではないのだけど、なんだか全ての描写に既視感を覚えた。


また、宇宙のシーンは『地下帝国・ヨミ編』を彷彿とさせて嬉しかったけど、正直「またヨミ編?何回目?」とも感じる訳で…。
ヨミ編は原作の中でも至高のエピソードなので使いたくなるのは分かるけど、その繰り返しでは創作の意味がまるでなくなってしまう。

絵柄を大幅に変えて、CGは最悪で、内容は見た事あるもののオンパレード。
じゃあ今、『サイボーグ009』をあえて”現代風”にリメイクした意味って何なのか…?
そう考えた時に、何も産み出さないのは、やはり作品として失敗だと思うのです…。

もう少し原作寄りの絵柄で、いつかまた映画化したら観たいなー。
NAOKO

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