toyoca

ヒマラヤを越える子供たちのtoyocaのレビュー・感想・評価

ヒマラヤを越える子供たち(2000年製作の映画)
3.8
わ!この作品初レビュー!これは緊張する……。

さて。とても過酷なチベットの現状。中国の侵攻以来、徹底的に弾圧され、子どもに教育をさせない=チベットの文化を語り継げない、という負のサイクルから抜け出すために、ヒマラヤを越えて亡命をする姿を追ったドキュメンタリー。

軽装備で雪山を越える為、もちろん途中で命を落とす子どももいたり、凍傷で大怪我を負ったり、とにかく過酷。けれども、親は子どもたちの未来の為に、チベットの未来の為に、旅に出す。2度と会えないかもしれない事を分かっていながら。

そして、それを支えるチベット人たちも、かつてそうやって山を越えた人。過去に感謝し、神に感謝し、チベットを守っていく。

産まれながらに過酷な背景を背負う姿に心が痛くなる。しかし、チベット人の表情は、暖かく優しい顔立ちと表情。なぜ?なぜ彼らがこんな目にあうのか。綺麗事では済まない、国に翻弄される人たちに、心が痛くなる。

まだ観れていない『ルンタ』と、昔に観た『セブン・イヤーズ・イン・チベット』を観て、チベットに関して理解を深めたくなった。
toyoca

toyoca