ナナ

コンプリート・アンノウン 私の知らない彼女のナナのレビュー・感想・評価

4.0
レイチェルワイズ×マイケルシャノン。
私を持続させるものは、
イメージ、愛、信念。
私の纏う私、
相手との間に生まれる私、
何にでもなれるという私の意志。
再び出会いに行くことは、相手との間に生まれる柔らかな私を回収し、私の纏う私をしなやかにする行為。
私を相手に希望のように捧げる行為。
他者につけられた、あるいは、他者に合わせて生んだイメージでこなごなになるのではなく、
自分が自分をデザインして生きていくという、アイデンティティと自立の物語と受け取った。

手放すなよ、と観ながら思ったし、恐らく手放したわけではないんだった。
いつでも帰れるということと、いつでも受け容れるということ。
それぞれがそれぞれの生き方を全うするほど、強く輝き、強く惹かれ合う。
ただ一人の理解者が互いであることは尊いと思った。
ナナ

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