一

悪親分対代貸の一のレビュー・感想・評価

悪親分対代貸(1971年製作の映画)
-
土方道背負って極悪の限りを尽くし渡世をのし上がらんとする若山富三郎とおやっさん遠藤辰雄。冥府魔道に生きるがごとし悪行の数々に失笑の連続。そこへ出所し現れるのが若山のかつての命の恩人で一帯をとりしきる大一家の代貸・菅原文太。エンタツへの忠誠と文太兄への義理立ての間で「どっちも好きだからどっちかなんて選べないの!」と揺れ動く富三郎がとてもいい~!賭場荒しの落とし前として若山が指を詰めるシーンはワンカットで偽小指を切り落として見せるのが結構フレッシュ。東映らしいチープなセットでのクライマックス、撃たれても斬られてもゾンビのように何度も立ち上がるトミーのしつこさはホラーさながらで楽しい。自ら首を差し出すように絞め殺されていく名和宏、そしてキレのあるエンタツの顔面エンド。面白かった。
一