クリーム

まともな男のクリームのレビュー・感想・評価

まともな男(2015年製作の映画)
3.9
面白かったです。演者全員好きになれないタイプの作品で、主人公の見え方が鑑賞中に変化して行く、話の展開が良かったです。気持ちの良い作品ではないので、賛否分かれると思いますが、私は好き。
主人公トーマスは、家族3人でスキー旅行に行くはずが、上司の娘ザラを預かり一緒に連れて行く事になります。妻は小説家で、滞在先で執筆活動をする予定で、娘のジェニーも家族だけの旅行の予定だったのに不満たらたら。そんな中4人でのスキー旅行が始まるのでした。



ネタバレ↓
(不運が次々重なるので、長いです)


管理人の息子のセヴィが電気を直しに来ます。セヴィはジェニーと幼馴染で、パーティに誘います。母マルティナは反対するもトーマスは12時までの約束で許可してしまう。 2人をパーティ会場で降ろして、トーマスが12時に迎えに行くとジェニーしかいなかった。探しに行くとザラはセヴィにレイプされたと言う。ザラは誰にも言わないで欲しいと頼みます。
翌朝、ジェニーにボードを買いに行かせ、その隙にザラと薬局へ行き、娘は16歳だと嘘の署名をしてアフターピルを買ってザラに与えた。
そして、ジェニーとザラがセヴィの事で喧嘩になったのをきっかけにザラは、警察に行くと言い出す。トーマスは、セヴィの所に連れて行き謝らせるが、ザラは怒って走り去った。追いかけたトーマスがザラと揉み合い、ザラが高台から落下し意識不明に…。翌朝、意識が戻るもザラは記憶を失っていた、トーマスはこれ幸いにと無かった事にする。
ザラの日記を読んだトーマスは、その内容にセヴィと出て行ったジェニーが心配になる。セヴィの家に行くと帰したと言い、セヴィが「あの顔だぞ!ジェニーには全く興味がない」と言う。そりゃ怒る。怒って鈍器で殴った所にセヴィの父が帰って来て、セヴィを連れて警察に行くと車で出て行った。トーマスは追い掛け、彼等の車に自分の車をぶつけ、崖下に墜落させた。死んだであろう事を確認だけして家に帰ったトーマス。何事も無かった様に3人で上司やザラに挨拶し、帰宅するシーンでTHE END。

最初は、気が弱く皆の顔色を伺うトーマスが少し可哀想に見えた。妻も娘も我が強く、ザラも少し考えが甘くおかしい。セヴィもヤりたいだけのクズ。だけど、トーマスは度重なる不運に常に自分の保身に走り、口封しか頭にない。最終的には、セヴィ親子を殺して知らんぷり。ザラだって死んでたかも知れない。なのに平然としている。やってくれます。気が弱く見せて一番肝が座っていた。あーあ、ラストはそのままかぁと思いつつ、証拠を沢山残してるので、すぐ捕まるだろう。面白かった!
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