タイトルや予告編を見てもキツい会社や上司なんだろうなとは想像できましたが、ホントに酷い!笑
もう吉田鋼太郎さんの独壇場です、ピッタリですよ、笑
過酷な労働と理不尽さ、ここまでは酷くないが働く全ての人には少なくとも共感できる部分はあるはず
月曜日や仕事を失敗した日の翌日等、体が重かったり、
まずそういう重い部分を極端な描写で観客に印象づけます
ただこの会社でのシーンは本当にオマケと言っても過言ではなく、
青山隆とヤマモトの出会いが核になっていて、青山がヤマモトに何度も救われるが、ヤマモトとは一体誰なのか?
どちらかと言うと青山メインの話は進みますが、最後の方にヤマモトの正体が明らかになります
ヤマモトは青山に何を重ねていたのかとか、ヤマモトの背景が描かれる事で後半グッと引き寄せられます
何度も挫けて諦めて周りが見えなくなって全てを投げ出そうとする青山に、残される自分の事を大切に思う
人のことを考えろと言います
自分は青山とヤマモトの関係を見るだけでもこの映画を観る価値があったと思います
主演の工藤阿須加さんは「ルーズヴェルトゲーム」以来注目していますが今回は体当たりの演技で凄く良かったです
あんだけ上司に絞られて叩かれてそれでも爽やかさを馴染ませていたのは流石だなと、笑
福士蒼汰さんも関西弁を話すテンション高い人物を演じつつ抱えるものを表現する切り分けが凄くうまかった
本編にもあったけど男に興味があるのか?みたいなノリも面白かった
黒木華さんはいつもの柔らかな感じは全くなかった、目に見えて嫌なキャラでもないのに、
彼女が抱えるものがビジュアルのキツさに繋がってたんだなと後で分かります
ちなみにこの映画はSFではありません
結果SFではなかったのも個人的には良かったなと思います
そして「ちょっと今から仕事やめてくる」、これを青山が言う時、この題名の意味の深さを感じました