Yoshishun

斉木楠雄のѰ難のYoshishunのネタバレレビュー・内容・結末

斉木楠雄のѰ難(2017年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

まあ何ていうか、試写会で良かったですw
お金払っていたらどんな評価になっていたことやら……

少年ジャンプでそこそこの人気を誇るギャグ漫画が、そこそこのクオリティーで実写化されたそこそこの作品。原作に登場する個性強すぎなキャラクターがスクリーンを駆けまくる姿には爆笑必至でしょう。超能力者、バカ、厨二病、妄想美女、熱血漢、元ヤンなど、よく学園を舞台にこんなメンバーでギャグを繰り広げられるなと変に感心させられます。

役者たちもまあ楽しそうに演じているので特に言うことはないです。変顔、シュールギャグ、そしてちょっとだけパロディが含まれており、97分間詰め込まれたギャグの応酬に時に笑い疲れ、時に軽く微笑む程度でゆるっと楽しめます。『銀魂』でも見せた橋本環奈の変顔だけでも十分観る価値はあります。

ただ原作が原作である以上、『銀魂』のような突き抜けた馬鹿さは感じられず。制作会社の壁を破ってでも超有名作品に手を出し続編の夢を自ら壊そうとした挑戦的な作品で、そこには限りない原作愛も含まれていたために、僕にとってはかなり笑わせてもらい、また熱くさせてくれました。その点、本作は随所にユーモアは散りばめられているのは確かなんですが、思った以上にメリハリなんてものはなく、ただギャグをかましてるように見えました。それは元の原作が1話完結型であることもあり、1話にできるだけ多くのユーモアを余すことなく凝縮している為、これを2時間未満の映画に詰め込むとなると、部分的に笑いがあるのはわかるんですが、全体を通すとやや冗長というか平凡な印象を受けます。

ですが、逆にパロディ無しに純粋にギャグだけで勝負する姿勢は単純に驚かされるし、ましてや下品なものでもないから、違う意味で挑戦的な作品なのかもしれません。

原作好きな方には、そこはまた『銀魂』と同じで賛否両論の評価になるのではないかと思います。個人的にはやや賛位で正直この内容なら深夜ドラマとして作るべきだったように思えます。福田監督の作品は深夜ドラマの方が面白いという意見をたまに聞きますが、本作はその部類。

なので、無理してお金払って観に行く必要になんてありません。別にけなしてるわけではないし、原作ファンで気になる方は行っても良いんじゃない?くらいのことしか言えません。ですが、全く興味がない、原作知らない、福田監督嫌い、そんな人はこの映画を観る理由なんてありません。

1800円は払わない方が身のためです。観に行くとしたら絶対サービスデイですね。
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