けーはち

はらはらなのか。のけーはちのレビュー・感想・評価

はらはらなのか。(2017年製作の映画)
3.0
かつて母親が演った役と同じ役を務める子役少女の物語。主役は近年『すずめの戸締まり』でヒロインを演じた原菜乃華(顔の下半分が気になるが美少女すぎないのが愛嬌か)。彼女が主役を務めた舞台から翻案して映画化した作品らしく、監督もその舞台の演出を務めた若い女流監督・酒井麻衣。テーマは演技や虚構に対する「嘘は嘘だけど人のための優しい嘘もあるよね」というメタ考察。若いサブカル女子の好きそうな演出、ミュージカル、小劇場、舞台の身内ノリチックな空気が散らかって寒いと感じるが、話運び自体は荒削りながらも腑に落ち好印象。綺麗事ばかりでなく有害な変態カメラマンに対するお仕置きとして「嘘」を武器に一刺ししてるところも良い。