アジアらしいゾンビ映画でした。
さすがは韓国映画です。
ゾンビものをかくも面白く…ってことは「怖く」ってことだけど…作り上げてくれました。
閉じ込められた超特急車両の中、一方通行の行き場のない中でどうやってゾンビの群れから逃げ切ることができるのか。
ゾンビ映画の定番の逃げ回りと、ハイスピードで走る超特急という密室の組み合わせが見事にマッチ。
二つのはらはらが相乗効果をかましてくれます。
それにしても猛スピードで追いかけてくるゾンビの怖いことったらありゃしない。
そのうえ、アジアらしい、親子の情愛、高校生の友情なども、巧みに取り入れています。
というわけで、この作品で忘れられないのが、「人は情けが大事なんだよ。」というアジアらしい視点。
おばあちゃんに席を譲る女の子、自分さえ助かればよいと考える利己的な大人。
きちんと因果応報となります。
気持ち好いです。
でも、悪い大人はもっとひねったやっつけられ方をしてもよかったかな。
ほとんど救いのないパニック映画ですが、そこだけは救いですから、最後まで見られます。
ボン・ジュノの様な不条理さはありません。
もうひとつ、人をゾンビ化させるウイルス(?)の漏れどころが、主人公の務める金融ファンドが金融操作してテコ入れしたバイオ化学会社という皮肉もよく効いているのでした。
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