人物や景色の造形は文学を
越えないにしても短編映画として
とても面白いです
特に雰囲気が良かったのが
「後の日」室生犀星の是枝裕和監督
子供が食事に出た魚を見て
捕まったあとに辛いと思うの?と
母親にたずねるのには悲しさがあった
川面に映る提灯の灯り
敷石についた小さな足跡
水を使う表現力は変わらずでした
わきゅあぁ!となるのは
「片腕」川端康成 落合正幸監督
一晩だけ 右の片腕を男に貸すという話
スラッとのびる指の細さ
うすい貝殻のような爪の輝き
己の全てを差し出すかのように
男に意志を委ねている
腕という存在が気持ちを大胆にする
でも それらは血が通うことは
ついにない
妄想だけが頭を撃つ
途中のベッドの周りを車がまわるのに
デビッド・リンチを感じた
君との記憶の共有
大切にして下されば
お話くらいなら伺いますわ
他
「葉桜と魔笛」太宰治 *塚本晋也監督
「鼻」芥川龍之介 *李相日監督