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真ひきこさんのYSKのレビュー・感想・評価

真ひきこさん(2009年製作の映画)
1.4
永岡久明という方の名前と作品を見るたびに、「また騙された!」「もう騙されないぞ!」と固く誓いを立てているはずなのに、気がつくと見てしまっていることが不思議でしょうがありません、こんなに私を騙すのは永岡久明と上岡龍太郎くらいでしょう

小学生の時にひきこさんに襲われた経験のある男女数名が、その記憶の一切を失って数年後、とあることをきっかけにひきこさんの事を思い出し、思い出した順に殺されていくお話

本来語られている都市伝説としてのひきこさんとは一切関係がなく、狙われた理由がわからなければ思い出した理由に説得力もなく、そのうえひきこさんを思い出した途端に思い出したかのように襲われる理屈まで理解できない三重苦
そのうえうろ覚えのセリフを懸命に絞り出しながら演技をしていくものだから到底見ていられたものではありません、そのうえ尺を稼ぐためか思い出しながら話しているためか「そう…ですね」「それは…こういうことかな」のようにいちいち溜めが入るため言葉が耳に入ってこないのですから評価のしようもないというものです

ひきこさんの造形こそ力が入っているものの、どうにもひょろひょろしているせいで大の大人が本気で抵抗したら勝てそうな気すらしてきます
そんなわけで威厳も恐さも不気味さもない、つまり駄作です

ただ、これでも『呪島』よりはまともなのだからすごくないですか
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