tntn

スプリットのtntnのレビュー・感想・評価

スプリット(2017年製作の映画)
-
見た当初はあまり面白くなかったし、多分見返してもそんなに面白くないと思う。ただ、現実への解答をアメコミ映画が模索しているのを見るにつれ、最後にブルース・ウィリスが出てくる意義について考えるようになった。不条理に終わりはないと示した上で、最後の最後に作り手が最も信頼してるヒーローを登場させる直球さは貴重だったかも。ホアキン版『ジョーカー』を見た時、ラストで「狂気」に逃げたように感じた分、17年越しのオリジナルユニバース映画という大それた企画を打ち出してまで、「ヒーロー」を描こうとしてるシャマランの熱を買いたい。それを担うブルース・ウィリスは、やっぱり良い役者だったと今更ながら思う。















ヴィジットの方が面白かった。
マカヴォイの熱演と、ソールバス風のカッコヨ怖いオープニングは見事。
ウィリアムワイラーの「コレクター」的拉致監禁ものとしてもそれなりには楽しめた。
シャマランのカメオ出演も楽しい。
けど、全体的に平板な印象も否めなかったのでこんな感じ。
クライマックスも伏線が回収されたりしないのであまり盛り上がらなかった。
あと、ケイシー以外のティーンエイジャーが殺される展開は好きじゃない。
彼女達は何も考えてない、苦悩も痛みも持ち合わせないというわけではないしさ。
それこそヴィジットでは、少年少女達が些細な葛藤を彼らなりに死にものぐるいで乗り越えるから感動的なんだから。

あと、この映画を見て寝たあと体調崩しました。
よってプチトラウマ映画になりました

ただ、この傷ついたものたちを描き続けるシャマランの作風はどうしても嫌いになれない
tntn

tntn