ぽん

ウィーナー 懲りない男の選挙ウォーズのぽんのレビュー・感想・評価

3.4
アメリカ民主党のお騒がせ議員アンソニー・ウィーナーを追ったドキュメンタリー。

2016年のアメリカ大統領選に影響を与えてトランプ勝利の一因を作ってしまったと言われているらしい。
下半身スキャンダルで失脚した政治家で、自分はこんな事件ぜんぜん知らなかったけど、なんだか哀れだなーというだけでそこまで嫌悪感はなかった。
遊説の際、スキャンダルの糾弾しかしないマスコミを尻目に、「個人の問題なんてどうでもいい、政策を知りたい」と叫んでた市井のオバちゃんに共感を覚えつつ、聖書の「義人はいない、一人もいない」という言葉を思い起こしていた。

あと印象に残ったのは、選挙事務所で働くスタッフが若くてハツラツとしてたこと。街頭インタビューに応える若者も政治に対してしっかりした意見を持っていて、ああ、イイなぁって思った。一部の切り取りかもしれないけれど、成熟した市民層の厚み、アメリカの底力を感じてしまった。

・・・というのが本作を観ての感想だったのですが、ウィキを見てみたら、どうやら実際の事件は児童ポルノの問題も孕んでいたようで。そうなると印象は180度変わる。ドキュメンタリーの功罪ってこういうことですね。見せられた事実だけで判断しちゃいけない。隠された真実があるのだから。あーあ。

果たして今年の大統領選はどうなるのか。このままヨボヨボとヤバヤバのジジイ対決になっちゃうのかなー。。。
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