山岡

ビヨンド・クルーレスの山岡のレビュー・感想・評価

ビヨンド・クルーレス(2014年製作の映画)
4.0
最高の予告編。これが全て。
https://www.youtube.com/watch?v=Xc0GLSyBXqQ

膨大な数量の学園映画のシーンをぐちゃぐちゃにしてジャンルを解体し、その骨格を自分の言葉で再定義するとともに、ヒップホップ的な編集で一つのストーリー、新たな青春映画を組み立てている。
渋谷の学園映画祭での上映後トークショーでは登壇者の方が「学園映画のもつダークな部分がクローズアップされている。監督はそういう部分を切り取ったということなんだろう」的なことを言っていたが、納得。
学園映画は鑑賞者のティーン時代の経験や鑑賞時の状況などによって十人十色の解釈ができるメディアなのだと思う。

「性」をテーマにしたパートで、陰毛がはみ出たままプールを泳ぐ男のシーンが印象的にインサートされていたが、全く同じシーンが「バイオレンス」のパートでも登場するので、一瞬、違和感を感じた...しかし、男が泳ぎを進めた先に、死体があって頭がゴツンとぶつかるいうオチがついているシーンであることが分かる。うまい!

編集のテンポも最高。

登場する映画の中には日本未公開のものも含まれているが、全て見たくなった。そして、自分の言葉で学園映画を語りたくなった。
山岡

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