誰もが知ってるシェークスピアの戯曲を巨匠ジェセフ・L・マンキーウィッツが監督した作品。
若々しいマーロン・ブランドがアントニー、ジェームズ・メイソンがブルータスを演じている。なんといってもジュリアス・シーザー暗殺後の二人がローマ市民に向かって行う演説が最大の見せ場。ここは下手な役者では絶対にごまかせない。演説によって市民たちの気持ちが動く。ブルータスの演説に納得し、アントニーの演説にまた心変わりする。民衆というのはこういうものだろうか。
ジョン・ギールグッドがブルータスをシーザー暗殺の仲間に引き入れるカシアスを演じているが、観ている最中気がつかなかった。髪の毛がある若い時の彼を見たことがなかったのでびっくり。舞台で鍛えられた演技が堪能できる。出番も多い。
マンキーウィッツは後年シーザーやアントニーが登場する「クレオパトラ」でもこの時代を描いている。