ドラえもんは猫型ロボット

ゴールド/金塊の行方のドラえもんは猫型ロボットのレビュー・感想・評価

ゴールド/金塊の行方(2016年製作の映画)
3.7
「コロンブスはスペイン女王に援助を頼んだとき、新大陸の人々を改宗させると約束した。そのとき、彼は【神】という言葉を26回使ってる。だが、【金】という言葉は114回使ってる」
「賢い男だ」

そう、人間はいつの世も欲深い。

〈あらすじ〉
不況により、落ちぶれた鉱山採掘業者の主人公は、インドネシアで金鉱を採掘する夢を見る。彼はその夢に動かされ、なけなしの金を集めて採掘に向かい、苦難の末、本当に金鉱を掘り当てるが、そこに様々な人が群がってきて、というお話。

マシュー・マコノヒーが、
でっぷりと太った野心あふれる採掘業者に扮してて、彼の一線超えてる情熱を眺める映画。

本当にあった鉱山ビジネスを巡る騒動【Bre-X事件】を元にしてるみたいだが、それは調べない方が作品を楽しめる。
終盤のどんでん返しに、思わず呆然となる作品。
なんだ、それ。
「そりゃ、ねぇッスよ、兄貴」
と思わず声が出てしまったわ。

とにかく主人公の金鉱への執着がスゲぇ。
金はなくとも、
どん底まで落ちぶれようとも、
自分を信じ、友を信じ、そして揺るがない。
どこまでも信じた道を突き進む妄信ともいえる姿勢。
そして、掴んだ成功。
アメリカンドリームといえば、聞こえはいいが、
こういうイっちゃってる人間の言葉にはみんな耳を貸すんだろうな。
だから、大金が動く。そこに、とても怖さを感じた話だった。

金融をテーマにしたスキャンダル映画が好きな人にはオススメできると思う。
話のひねり方も、主人公のキャラクターも、実話とは思えないほど、よくできた話だと思う。
面白かった。