QTaka

映画 夜空はいつでも最高密度の青色だのQTakaのレビュー・感想・評価

4.3
見逃していた映画をまた一本拾う事ができた。
ようやく見られた一本。

東京という都会の中で、
同時進行で発生し、起こる物事に、
翻弄され、振り回されて生きる。
多くの者たちは、周りで起こっている事に気付きもせずに、
あるいは、気付かなかった事にして、
そうして自分を守り、生きようとがんばっている。
一方で、そのことに気付いてしまった者たちは、
疑問を持ち始める。
それは、自分が生きている事すら、疑問の対象になっている。
そして、周りで、人が死んでいく。
そのことが、私が生きているという事へ重くのしかかる。
そんな都会を生きる若者と、若者でないものを含めた
生きる姿を描いた映画だった。
だれしもが感じる世界観では無いかもしれないが、
都会、特に現代の日本の都会で生きる若者には、
この世界観が有るのだろう。
そして、多くが、その中でおぼれそうになりながら生きている。
そんな若者へのメッセージと受け止めました。
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それにしても、セリフの多い映画だった。
特に、主人公の二人はよくしゃべった。
しゃべり出すと止まらなかったり、
あるいは、ナレーションのように流れる映像に合わせて語られていた。

そして、東京のあのむせ返るような夏の映像。
人が生きるにはつらい環境下もしれない。
そんな中で、あまりにも多くの事が起こりすぎる日々。
映像とセリフが濃厚なシーンをうまく表していた。

主演の石橋静河の演技はセリフ運びが面白く、強さを感じた。
これからの映画も楽しみですね。
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