「エドワード・ホッパーの絵を彷彿させる夜の街や早朝の風景と映画に時折見れる極上の漆黒にうっとりできる逸品」
ブリュセルの深夜から夜明けまでの群像を見せる作品だが分かりやすいドラマは無く、ロケ撮影さ…
とても五感的な映画だった。
暑い夜の滑らかなシーツの冷たさすら感じる。脚を滑らせ、まだ体温に侵されていない冷ややかな部分を求めてしまう。明け方の珈琲の香ばしさに胸を焦がす。
アケルマン以外全ての作…
夜は感覚がより研ぎ澄まされる。限られた視界の中で、音や匂い、触覚を頼りにわたしたちはさまざまなものごとを捉えていく。境界が曖昧になり、外と内、他者と自分、スクリーンと座席の境目すらぼやけて混じり合っ…
>>続きを読む暗すぎて本当に最高だった。今まで見た映画でダントツの暗さ。映画館で見るべき映画は正にこれ。
ずっと階段上り下りしてカンカンうるさい。闇×階段の良さよ…
中盤に一つエグすぎるカットあって見た瞬間に心の…
ドアが開けど抱擁、閉まれど抱擁。本物より影こそ、言葉より沈黙こそ語るときがある。『ナイトオンザプラネット』『ミステリートレイン』が、どうしたって頭をよぎる。何処にも行けないあたし達ならせめてあなたと…
>>続きを読む小さな出来事にさえ満たないシーンの欠片のなかに、いてもたってもいられない恋人たちの衝動がたち上がる。タイトル通り映画の大半は夜であり、暗闇の中で動く役者たちには極微量な光のみが当てられるのに、なぜか…
>>続きを読む群像劇と呼ぶのもはばかられるほどに散文的なシーンの羅列。名も知らされない住人達はほぼ喋らず、数カットで闇夜に消えていく。前後の因果関係を網羅して把握する所謂ストーリーは極めて希薄でありながら、同時に…
>>続きを読むアケルマンは言わずもがななんだけど、これでデビューしちゃうシャンプティエの天才ぶり。
"光と影とか言ってるのはまだまだなんだよね。光と影が渾然一体とした闇を表現したいんだよ"/藤原新也
このレビューはネタバレを含みます