はぐれ

一晩中のはぐれのレビュー・感想・評価

一晩中(1982年製作の映画)
2.0
ブリュッセルの夜に繰り広げられるカップル達の群像劇というかエピソードの羅列。全編真っ暗で9割は登場人物の表情を読み取ることが出来ない。それくらい漆黒の闇で画面は潰されている。こんなのいいも悪いも判断出来ないよ。だって見えないんだもの(笑)。これレストアとかで改善されるものなのか?それとも元からこんな色合いなのか?言えることは80年代のブリュッセルは暗すぎるってこと。現代の日本の田舎町でももうちょっと街灯の灯りがあると思うけど😅

同時代のハリウッド作品と比べるとリアリティのある照明設計だし、リアリティのある無駄を省いたセリフ量なんだけど、登場人物達が起こす行動はありえないくらいファンタジーというこのアンバランス。その違和感が鑑賞中にずっと気になって仕方がなかった。まさにアイデアだけで一点突破したような感じ。

唐突な色恋沙汰のエピソードよりも眠い目を擦りながらタイプライター打ってるおっさんのスケッチなどの方が魅力的に感じた。シャンタル・アケルマンならなんだっていい映画ってわけでもないのね。
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