アケルマン3本目ですが、もうダントツで本作がいいです。『ジャンヌ・ディエルマン』より遥かにいい。
被写体を包み込む闇の肌触りに映画を感じます。オムニバスとか群像劇という言葉では括れないですね。 "夜" が主役の映画だ。
中盤、オーロール・クレマンが画面を左右に何度か横切るショットは完全にゴダール的な感覚。あとは、オフから飛行機の音が入ってくるベランダのショットなんかも。
雷が鳴り始めてからの広場のショットが素晴らしいすね。人々が足早に画面を横切っていく。地面をこすりながら転がっていく紙。奇声~!?。
ラスト、電話が鳴って抱擁が中断されるわけだけど、車のクラクションなど路上環境音がフィクションを超えた音量でゴゴーッと入ってくる、ああいう演出って何なのだろうと思う。