序盤、暗い画面が続いて、断片的で台詞も少ないので少し寝てしまった。そして寝たのにも関わらず、この映画は好みだと思った。トークショーで映像詩という言葉が出ていたが、映画らしい映画で、映像と音に頼った多…
>>続きを読む10代は夜の美しさに憧れ、20代前半は夜の美しさと恐ろしさの両方を知る。昼にはできない赦されないことを夜にやる感覚、呼吸音すら掴めそうな静寂さと夜にしか聞こえない音たち。反復される扉、階段、窓のモチ…
>>続きを読むこれも時間の映画であったと思う。ブレッソンのような、パースペクティブともいえるある種の平面的な時間に対し、ここでは、前後を削ぎ落とされ、垂直に落下していく無数の愛の欠片の堆積による立体的な時間が組み…
>>続きを読む「一晩中」というタイトルの通り、宵の口から朝方までの一晩の、夜の人間界の普遍的な人間模様が垣間見えてくる。「ジャンヌ・ディエルマン」同様に時間が経過していく感覚が凄くリアルで卓越していて、この時間経…
>>続きを読むストーリーというより、そこに映っている人と動きがこの映画のすべてなので、本当にただ映像を眺めていた。
暗くて顔もあまり見えないので、同じ人が映っているのか違う人が映っているのか判別ができなかったとい…
ストーリーはない。様々なカップルのやり取り、そのほんの一部で夜が紡がれていく。
コンテンポラリーダンスのような、わからないようでわかるリズムの連続による構成。
寂しさと欲望を掻き立てられる暑い夜、と…
駆け出す男女に呼応して勢いよく倒れるグラスのように、被写体はことごとく即物化され容易な読み解きを拒絶する。そうした観者と被写体の隔たりは夜闇という物理的な視認性の低さによっても強調されよう。だから夜…
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