MOTO

ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺんのMOTOのレビュー・感想・評価

5.0
タイムスリップ して子供の頃の自分に見せたい映画。
『母を訪ねて三千里』『十五少年漂流記』など「生きる力」と「冒険」を描いた作品をギラギラした目で見ていた幼稚園〜小学生の頃の自分にドンピシャな作品でした。

枚数をかけて動きまくるリッチなアニメーションではないけれど、シンプルにしてリアリティのツボを押さえた見事な作画。そこで描かれる19世紀の蒸気機関の砕氷船と北極圏の厳しい自然は自分の中にある子供の頃のままの自分が夢中になってしまう引力を持っていました。

説明もセリフに頼らず絵を見れば(分かろうとする姿勢があれば)分かるという視聴者を信頼した演出で、この映画を見た子供がその後の人生で料理をしたり、冬山登山に行ったりするたびに身をもってこの映画のことを思い出すような真の意味でリッチな映画体験でした。

子供の頃にこの映画を見て、人生の座右に置く映画にしたかった。
MOTO

MOTO