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十三人の刺客のmitakosamaのレビュー・感想・評価

十三人の刺客(1963年製作の映画)
4.3
東映YouTubeにて。初見だったが凄まじく面白いじゃねーかよ。名作の評価に偽りなかったわ。

12代将軍家慶の時代。
明石藩の家老が切腹している所から始まる。
将軍の異母兄弟で明石藩主の松平済宣の暴虐に対する抗議だとわかる。
家斉の数多くの息子の1人だけあり、中々のクソっぷりだ。

冒頭の切腹に端を発し済宣の暗殺計画が進む。徳川家の血筋の暗殺というのが斬新だよな。その辺の大名とはスケールが違うぜ。

この刺客のリーダーに千恵蔵。その甥に里見浩太朗。他に剣豪の西村晃など。
後半仲間になる宿場の男・山城新伍を加えて計13人で、参勤交代中の済宣の殺害を試みる。

前半はとても静かに話が進む。コレが退屈じゃなく、嵐の前の静けさだとわかるので緊迫感が凄い。

済宣側も優秀な家臣がいるので一筋縄にいかない。
そんな中、済宣に妻を犯され殺された尾張藩士の為に、父(月形龍之介)は尾張藩を封鎖。

13人の刺客は宿場町を最終決戦場としてゲリラ戦を仕掛ける。多勢に無勢の刺客らだが、狭い宿場町を活かして済宣の軍勢を徐々に追い詰めていく燃える展開。

将軍家の者に敵討ちを仕掛けるというのも、ゲリラ戦も他に例を見ない稀有な作品。ゆっくりながらも徐々にボルテージが上がる構成も素晴らしく、終盤の合戦シーンは手に汗握る事必至!
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