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ドリームのTのレビュー・感想・評価

ドリーム(2016年製作の映画)
3.8
有色人種公民権運動の頃のNASAの話。

少し、美化しすぎとは思われます。

のっけから、キューバに今でもあるような、ドレッシーかつパステルカラーの50s
カーが出てきますが、そこからストッキングとヒールのアシがビョッコり出てます。
ナニゴトかと思いきや、車台の下で女性が修理をしているのです。
この車の色以外、殆どのシーンはモノトーン調ですすみます。「カラー」が主題の映画だからでしょうか?

ガガーリンを宇宙にだしたソビエトと一進一退の開発競争をしているころです。

トイレからバス、教育まで須らくを''有色人種"と分断されていたことにショックを覚える諸姉諸兄も多いと思われますが、これでもかなりソフトに描かれていると思われる。

IBMのバカでかい計算機が出てきました。配線の嵐。見ているだけで卒倒しそうなシロモノです。
しかしうまく機能しません。
そこで主人公たちは大活躍します。

、というか手計算で楕円軌道と放物線を正確に計算し発射から回収まで搭乗員の生命維持を優先させながら即座に座標を算出する。
かつ猛烈な差別のなか仕事をした主人公をはじめとした先人達に頭が下がる思いです。

トイレで管理職と鏡越しに対話をするシーンは印象的です。

コーヒーのポットから、トイレまでアンタッチャブルな扱いをされた主人公が、静かな怒りを爆発させた、かのシーンは身震いするようでした。
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