このレビューはネタバレを含みます
柳翔主演…となっているけど、本当の意味での主演はATSUSHI。
昔、桑田佳祐が作った「稲村ジェーン」を思い出した。
全ては主題歌のためにある。一番の見所はエンドロールで流れる主題歌。だからこの作品は壮大な前振り。そう考えないと、とても楽しめない。
青柳翔やAKIRAは、「最初からクライマックス」というくらい見所たっぷりでカッコよく映ってる。この作品は彼等のプロモーションビデオでもある。
だから、興行としては間違いなく大成功。ファン大喜びな作品。
しかし、設定やストーリーは突っ込みどころ満載。
まず、この話は1582年6月で出雲国の話。つまりこの時、舞台となる村は「毛利領」ということになる。なのになぜ、織田信長の家臣がここにいて村を守ろうとするのか。自分の領地が荒らされているのに、毛利軍はどこへ行ったのか。何もない集落ならともかく、凄い鉄を作っているんだから、もっと防備に力を入れても良かったと思う。村人も安全が気になるなら変な商人より毛利氏に相談すべきだったと思う。とにかく、毛利氏が不思議なくらい出てこない。
次に、ストーリーがあまりにもご都合主義。主人公が村を飛び出して織田軍に入る場合、いくら知人の紹介だからと言ってあんなに簡単に加入できるものなのだろうか。また途中で賊に襲われて鎧や兜を取られても、刀だけは盗られなかった。出雲の凄い鉄で出来た名刀、またそうでなくても賊はどうして刀を盗らなかったんだろう.。
でも、これはもう「プロモーションビデオ」だからどうでもいいことだと理解して観るしかない。青柳翔とAKIRAがカッコよく映っているかどうか。この作品で大事なのはそこ。そして最後はATSUSHIが綺麗に締めてオシマイ。
ファンにとっては大満足な作品だと思う。