どど丼

トーキング・ヘッズのどど丼のレビュー・感想・評価

トーキング・ヘッズ(1980年製作の映画)
4.5
ポーランド全土が民主主義への熱を高め、「連帯」と呼ばれる国民的反共労働組合が結成された1980年に撮られ、同時点での幼児〜100歳の老人に至るまでの大量の人々がありたい姿や望みを話すという作品。ディヴィッド・バーンは関係ありません。

せいぜい10秒ほどのカットを大量に繋ぎ合わせているだけのように見えるが、その中に現れる個人間・年齢間における思想の差異が非常に面白い! 民主主義への機運に対して肯定する人は確かに多いが、別段何も考えていない若者や、以前の社会を否定しない人、諦観の情を見せる老人など、考え方は多種多様。単純な技法にも拘らず、これだけ社会性と人間性をうまく並立させ、さらにはこちらにも考える余地を与えてくれる構成に感動した。何だこの監督……。
どど丼

どど丼