アメリカの副大統領が急死。その後任として女性上院議員のレインが選ばれる。しかし就任するためには議会の承認が必要。ライバル陣営から過去のスキャンダルを掘り起こされたり、執拗な妨害工作に遭う。過酷な逆風が吹く中、レインは承認を勝ち取るために毅然と立ち向かう政治サスペンスドラマ。
本作は2000年の作品。実際に初の女性副大統領としてカマラ・ハリスが就任したのが2021年。実に20年以上も費やしたこの問題。女性の政界における立場の難しさを実感する内容でした。
女性のレインが副大統領に選ばれた事実が気に入らず、同じく副大統領候補とされる対抗陣営からあの手この手で嫌がらせを行ってくる。
どんな妨害を受けても逃げずに毅然と立ち向かうレインをジョーン・アレンが熱演。本作でオスカーノミネートされるのもよく分かる演技でしたね。
徹底的に嫌がらせを仕掛けてレインを陥れようとするラニヨン下院議員役はゲイリー・オールドマン。もうあの憎たらしさがハマり役レベル。何演じても巧さが際立っていたと思います。
大統領役にはジェフ・ブリッジス。他にもクリスチャン・スレーター、サム・エリオットなどと何気に豪華な面々。作品自体は会話劇や駆け引きがメインなので地味な作風ですが、実力派なキャストが物語を牽引。
派手さを求めるならば全く合わないですが、政治を取り巻くやり取りが好きならば合う作品だと思います。
