『ソウルの春』の公開までに『アシュラ』を月1回見る計画、5月編(1回目)。やっぱりこの世で一番面白い映画。
ビョンジョ兄貴が乱入しようとするも反発し、ドギョンが喧嘩を無理やりふっかけて一悶着生まれた後のパク・ソンべの「待ってました！」みたいな顔が本当に笑えた。カッターナイフの自傷シーンもスローモーションになるあたり絶対狙ってる。葬儀場での死闘もそうだけど、今作のファン・ジョンミンは顔で語ってる芸達者ぶり。もう一つ笑えたのがドギョンががガラスのコップを噛み砕いてモグモグするシーンで、あのパク・ソンべが面食らってドン引きしてるのが最高に面白い。
そして今回の鑑賞はプライドズタボロのドギョンが初めて可哀想に見えた。弟分のソンモに先を越され、パク・ソンべからは相対的に信頼を損なわれ、検察にはこき使われる。自業自得な面もあるけど、ずっと応援しながら見てしまった。そんな彼でも他の人間にはない無自覚の武器が一つあり、その武器が彼の最大の強さでもあるのが今作の面白い所。
見れば見るほど新しい発見がある素晴らしい映画。そして何回見ても初見時と遜色なく楽しめる。でもここまで来ると、イカれた利己的人間たちが繰り広げるコメディにしか見えなくなってしまった。
